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大原孝治さんの店舗視察は一味違う

大原孝治さんは、ドンキホーテホールディングスの社長を務めている方ですが、創業者というわけではなく、最初は一社員として入社しました。店舗の責任者や関連会社の社長を歴任しながら、大きな成果を出してきたことが先代社長に認められて、2014年にドンキホーテホールディングスの社長に就任しています。大原孝治さんの経営哲学の中心にあるのは、徹底したお客様第一主義であるといえるのではないでしょうか。その事を如実に表している例として、店舗視察が挙げられるでしょう。大原氏は、自社の店舗視察をする際には、ひとつのお店に約3時間をかけるとされています。しかし、その3時間のうち、自分のお店を見るのは最後の5分のみだけだとされています。では、それ以外の時間は何をしているのでしょうか。

実は大原孝治氏は、そのお店の周囲の状況を視察するのに莫大な時間をかけているのです。競合店の品揃えや価格はどうなっているのか、駅前や繁華街の雰囲気は活気があるのかないのか、住宅地の雰囲気はどんな感じなのか等、周囲のことについて常にアンテナを張り巡らせているわけです。その周囲の状況を自分の中にインプットし、最後に自分のお店を視察して周囲の状況とズレていないかチェックをするわけですが、これは顧客第一主義の哲学の実践に違いありません。自分のお店だけを見ていても、お客さんのニーズを的確に捉えることはできないでしょう。周りを広く見渡してみることで、初めてお客さんが何を求めているのかを理解できるわけです。